*****  2007July10thTue   *****   あれや!これや!と新しいシンガポールの取り組み!常夏の国の読書の世界! 
Tuesday, July 10, 2007, 23:28 - プチニュース
学期末テストのスケジュールが中国語クラスで配布されました。
学生達の間ではそろそろ試験勉強に専念しようという雰囲気になり始めています。

さて、先週の水曜日の地元紙に掲載されていた気になる話題について。
国立図書館がユニークな取り組みを始めました!!

それは、多忙な人々には嬉しい本の貸し出し方法です。

ネット上で予約をすれば、指定した場所で希望の本が受け取る事ができます。
図書館にわざわざ出向かなくてもいい訳です!

その受け取りの場所には、2つの方法があります。

1つは、シンガポールの市内の10箇所のカフェでの受け取り。
もう1つは、大手タクシー会社のタクシーを予約することで、
現在市内を走る2000台のタクシーをその対象として希望の本を受け取る事ができます。

このシステムで貸し出ししているのは小説や伝記を中心に英字の書籍!その数はおよそ4000冊!!



実はこのシステム、
2001年にアメリカのカンザスシティで始まった「ブッククロッシング」といいます。
読み終えた本をわざと街頭へ放置して、その本を偶然手にした人に読んでもらおうという活動です。
2001年3月に「本に世界を旅させるプロジェクト」としてアメリカ人ホーンベイカー氏が始めました。
国としてこのプロジェクトに参加するのは今回のシンガポールが初めての事です!!



アメリカでは、2004年の6月の時点で22万人のメンバーと120万冊の本が登録されたそうです!驚
「BOOK CROSSER」とは、会員の呼び名です。本の持ち主としてこのプロジェクトへ参加します。
まず、ウェブ上で会員登録して、このブッククロッサーになります。

その後、自分が旅させたい本をオンラインでチェックイン(登録)します。
そして、会員番号や本の登録コードなどが記載されたステッカーが手元へ届けられます。
この配られたステッカーをその本に張り、この本を街中へ放置します。
こうして別のメンバーによってこの放置した本を拾わせる事で、読書の輪を広げるという運動です。
自分が放出した本の後の移動履歴は、ホームページ上でチェックすることができます。

その後、2005年には、イギリスでも公共放送BBCがこのプロジェクトが始動しました。
このプロジェクトでは会員がインターネット等も連携させて
拾った本の感想などを書き込んだりして読者同士のコミュニティを広げています。
現在では、会員によって登録された書籍の人気リストなども見ることができます。

日本でも、先日(今年の5月に)広島でこのブッククロッシングが始められました。

 

シンガポールで今回始まったブッククロッシングでは、書籍の大半が寄付で成り立っています。
英国文化振興会、米大使館、や地元出版社から提供された本がそのほとんどです。

書籍を共有物として社会のみんなで読みまわそうという大変ユニークな試み。
このコンセプトに賛同した多くの人々が、これまで通りの読書の楽しみと共に、
自信の手でコミュニティに送り出した本の後の行方を追っているそうです。

国としてのシンガポールのこの取り組みが人々に浸透すれば読書の楽しみが広がるでしょう。



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