Saturday, September 15, 2007, 22:25 - エンターテイメント(MUSIC/MOVIE/BOOKS)
今日のランチタイムの出来事です!驚 突然!
中華料理店の店内放送から「銅鑼の音」が「グオォォォォォ〜〜〜ンッ」と客席に響き渡りました!
そして!
次の瞬間目の前に登場したのが、中国の伝統芸能の衣装を身にまとったこの人↓↓↓↓↓ 写真


シンガポール・中国で特別なイベントの時に見られる、中国の舞台における伝統芸能を代表します!
中国語のアナウンスで、
秋の節句「中秋節」の時期にちなんで、期間限定の特別パフォーマンスだと紹介されました。
この伝統芸能は、仮面が瞬時に変わるのが特徴です!次々に客の目で艶やかに仮面が換わります。演者が、うつむいた瞬間、手をかざして顔が隠れた瞬間など、一瞬のうちに仮面が変わります!
そのマジックに似た巧妙な技に、誰もが目を丸くして見守ります!瞬きする間もありません!笑

この伝統芸能は「変瞼」と言います。中国四川省の「川劇 (せんげき)」に由来します。
中国のオペラにあたる「京劇(きょうげき)=chinese opera」と同じ演劇スタイルです。
京劇の隈取を「瞼譜(れんぷ)」といいます。瞬時に、役に扮した役者が隈取を着換えます。
この瞬間に瞼譜を換える技は、なんと!中国の「第一級国家秘密」!!として守られています。
今日のランチの時間レストランに登場した役者さん、観客との距離は手も触れそうな至近距離です。
しかし、前にいる人、後ろにいる人、誰にも仕掛けは全く見えません!正に「神業」です!
これまで、中国北京の雑技団の舞台や、シンガポールの祭りのイベントでこの技を目にしました。
この瞼譜は、薄くて役者の顔にぴったりと密着しています、布でできている様???にも見えます。
さて、この中国伝統芸能、「変瞼」の始まりはというと。。。
そもそも、中国オペラの舞台において、劇中に1人の役者が違う役柄を演じる仮面換えです。
川劇を見ている観客達が劇の物語へ集中できるようにと工夫されたことから始まりました!
本来は、劇中の瞼譜を塗り替えは、日本の歌舞伎と同様に、役者が舞台そでに引っ込んでいました。
その役者の衣替えを待つ「間(ま)」が観客の緊張感を緩めてしまいます。
そのため、観衆の注意を舞台へ惹き付けたままにする仕掛けを施すことになりました。
きっかけになったのは、「変身」をテーマにした劇です。
役者があらかじめ「紙の仮面」などを仕込んで一瞬で早変わりをするようになったそうです。
そして、劇とは別に、「変瞼」という大道芸能としての新たなカテゴリーを築き上げました。
大道芸能の演者は、2〜3分の束の間に、10数枚の役柄の「瞼譜」へ早換わりします!
その「瞼譜」の仮面変わるが度に客席からは、驚きに似た歓声が沸き、自然と拍手が起こります。


さて、この「変瞼」。現在、その技は中国の国の文化として芸術学院において教授さています。
しかし、古くは、この「変瞼」の技が中国では第1級国家秘密として守られ継承さていたために、
継承者は男性のみ、しかも「一子相伝」が原則だったといいます。
実は、この変臉の技の「秘伝」の継承問題を主題にした映画が1996年に日本で制作されています。
映画のタイトルは、「變臉(変瞼)この櫂に手をそえて」。主演には中国を代表する名優であり、
人間国宝の 朱旭(Zhu xu=チュウ・シュイ)が抜擢されました。
そうした歴史を経て、見られる現代の「変瞼」。女性の役者で演じられる魅力も加わりました。
「旧正月」や「中秋節」などの祭り以外にも、中国オペラ「京劇」の舞台で見られます。
機会があれば、是非!!マジカでその技を見て下さい!釘付けになるのは間違いありません!
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