*****  2009Feb24thTue   *****   アカデミー賞ダブル受賞で日本列島万歳!!なお話し!  
Tuesday, February 24, 2009, 16:21 - エンターテイメント(MUSIC/MOVIE/BOOKS)
今日の午後、アメリカ・ロサンゼルスから、昨日(日本時間23日)アカデミー賞を受賞し、
一夜明けた滝田洋二郎監督の会見の様子が伝えられました。
第81回アカデミー賞で「おくりびと」が外国語映画賞を受賞しましした。

「ホテルで朝目覚めて枕もとにオスカー像があって、現実だったと確認できてほっとしました。」

とユーモアを交え受賞の喜びを語りました。昨日、第一報が伝えられ日本中が喜びで沸きました!
なんと!!日本作品は、短編アニメーション賞と外国語映画賞と、
史上初めての日本の2作品同時の=“ダブル受賞”の快挙となりました。

 

現地時間(2009年2月22日)、ハリウッドのコダックシアターで授賞式が華やかに開催されました!
各賞が発表され、オスカー像を受け取った監督・ハリウッドスター達が喜びを表現しました。

受賞賞式のステージ、「愛を読むひと」で主演女優賞に輝いたケイト・ウィントレットは、
「子供の頃、シャンプーのボトルでオスカー像を抱えて何度のスピーチの練習をしました。
 それが現実となるなんて!!」と受賞した喜びを語りました。

英語圏の国の少女達はグラミー賞・アカデミー賞・ミスユニバースこの3つでの授賞式ステージで、
受賞のインタビューに答える練習、子供の頃の遊びでするんだ、って話を聞いたことがあります。
その夢を現実として叶えられる強運と才能の持ち主は、ほんの一部ですね。

短篇アニメ映画賞に「つみきのいえ」で輝いた加藤久仁生監督のスピーチは感謝の言葉の連続!!
たくさんの「サンキュー!!」、世界中の人々が監督の周囲の人々への思いやりを感じたでしょう。

 

今日はちなんで「おくりびと」の作品の原点の話です。15年間の歳月がかけて完成されています。
この作品で主演を演じた本木雅弘さんは、プロデュースに名を連ねてはいないものの、
「おくりびと」の映画企画者として製作資金捻出に駆け回った、一人だと言います。

おくりびとは「納棺師」という仕事を描いた作品です。遺体を清めて棺に納める専門職です。
1993年の青木新門(しんもん)さん著者の「納棺夫日記」が原点です。
本木さんがこの青木作品に描かれた独特の様式美に魅せられたのが映画化への1歩だと言えます。
青木さんとの交流が深まり、その後、主演として自らが情熱を注ぐところまでこぎつけました。

青木新門さんは現在、富山市在住で72歳。大学中退後、居酒屋経営を経て納棺夫になりました。
「納棺夫日記」は青木さん自身の体験を綴った作品です。

今でこそ「納棺夫日記」は文庫化されておよそ20万部のベストセラー作品ではありますが、
初版は16年前青木新門さんが富山市の地方出版社から当時自費で2500部だけを出版しました。

その一年後、その2500部のうちの1冊を読んでいた本木さんからは青木さんへ電話をします。
本木さんの旅行記に作品の一部を引用させてほしいという申し出で、青木さんは快諾したそうです。

今日、TV番組で、本が映画になるまでの秘話とそのインタビューの一部が放送されていました。
実は、青木さんはこの映画の原作者とされることを辞退しています。
その理由は、
「納棺夫日記」の半分以上が宗教のこと、死後の世界はどうなるかを書いたという趣旨にあります。
青木さんはインタビューで、
「僕は「納棺夫日記」を“後の世を渡る橋”にするつもりでそこに宗教を書いた。」
映画との違いを指摘しながらも「「おくりびと」は映画としてすばらしい映画」と絶賛しています。

これまでの交流で本木さんに伝えてきたことがしっかりと映画で描かれていることも明かした上で、
「しかし私の行き方とは違っている。それが著作権放棄してまでどうぞ使って下さいという
私静かに身を引かせていただきますという形になりました。」と胸の内を語っています。
また、納棺の儀式について青木さんは、
「周りで家族が見ているというのが大事なんですよ。死者と生者が語り合う場なんですよ。」と、
映画の中の納棺式の様子を「どれを見ても必ず(家族が)いる。あれがとっても良いんですよ。」と
納棺師の姿についても、太鼓判を押していました。
やわらかな表情で話す青木さんを見ていて、真髄にある作家として伝えたい心を感じました。

思いの詰まった作品、映画「おくりびと」見てみて下さい!!  嬉しくおめでたいニュースでした!



  |  このエントリーのURL  |   ( 3 / 1879 )

戻る 進む