*****  2008Mar30thSun   *****    わっはっはっ!ワッハッハッ!神戸に春が来たよ!いかなごの釘煮宅急便のお話し! 
Sunday, March 30, 2008, 21:00 - 美食
今日は、一日雨が降り続いて気温が低くなりました。最近は、三寒四温の春らしい天候です。

さて、我が家で「いかなごの釘煮(くぎに)宅急便」の準備が行われました!
ご覧の写真↓↓↓↓↓ がその様子です。神戸や明石近郊の瀬戸内の「春」の郷土料理の1ツで、
白御飯のお供に絶品の佃煮です。瀬戸内ではこの時期調理された釘煮を何ヶ月も楽しみます。
「いかなご」は魚の種類、「釘煮」はその姿が「釘」に煮ていることからだと言われています。
地域のご自慢の料理で、毎年この季節に全国に住む恩師や親戚のところへ宅配便で届けられます。
この「いかなご」漁が解禁になると、各家庭では、数十kgの単位でこの「釘煮」が炊かれます!



私がリポーターとして関西エリアを中継していた時には、
神戸の「春の風物詩」として毎年、漁の解禁や「釘煮」にまつわる祭りを紹介しました!
今年のいかなご漁の解禁が2月28日、大阪湾と兵庫の播磨灘で協議の上、一斉に解禁となります。
兵庫県は今年の漁について、「平年は下回るが、昨年よりは好漁」との予測を発表しました。
「いかなご」はスズキ目イカナゴ科の魚で、産卵をすませた成魚は「フルセ」と呼ばれています。
この春の訪れを告げるのが、稚魚の「新仔(しんこ)」です。
体調が3cm〜5cmの稚魚の間だけ、漁が許されます。これは水産資源の保護のためです。
毎年、各漁業が共同で解禁の時期や漁場、操業時間、休漁日なども協議して定められます。

いかなごの釘煮に使われる、いかなごは鮮度が大切!と言われています。
各港で水揚げされたいかなごは、漁港ですぐにセリにかけられ、その日のうちに店頭に並びます。

主婦達は行列を作って「いかなご」を買い求め、釘煮作りに精を出します!
味付けは、簡単に言いますと、濃い口しょうゆと、ざら砂糖、みりん、しょうがで炊いたもの、
各家庭で、「我が家のご自慢の味」に仕上げます。笑
調味料の加減や、冷まし方や煮汁を炊く時間、鍋の厚みなどで、そのできばえが変わってきます。
それで、ご近所同士や親戚の間で、釘煮の品評会ならぬ「交換会」も頻繁に行われます。
この時期、数件のご家庭からの「いかなごの釘煮」が冷蔵庫に集結します!喜

ちなみに、例年2月中旬頃から4月下旬頃まで続けられるいかなご漁ですが、
水揚げされた時期によって、新仔が成長して、目で見て判るほどに大きさに違いがあります。
写真↓↓↓↓↓ 解禁直後の体長が3.5cmぐらいの頃の新仔を釘煮にしたもの。
ちなみに、今年、明石市の林崎漁港では、初セリは1かご(およそ25キロ)2万3千円でした。
その頃、スーパーで1kgが1500円程でした。そして、写真↓↓↓↓↓ 最近の新仔の釘煮。
体長が5cm弱で、1kgが1200円〜1300円ほどになります。
それぞれ、好みですが、体長4cmぐらいの漁の時期で言う中盤ぐらいのものがおいしいとされます。



このいかなごの釘煮は、農林水産省の「一度は食べてみたい!食べさせたい!ふるさとの味 
これからも大切にしたい残していきたい伝統的な母の味・故郷の味・心の味」として
日本の農山漁村の郷土料理百選に選定されました。
また、環境庁の「残したい日本の音風景100選」に垂水漁港のイカナゴ漁が選ばれています。

地元では、漁師さんの奥様方が集まって地域の主婦の方々に釘煮料理講習会を行います。
他の地域から嫁いで来られた奥様や、研究熱心な主婦達が集まります。
こうして郷土の味をみんなで守っています。

神戸は今、春本番です!みなさんのところにも、神戸からの春の便りは届いていますか???





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